注意:下单成功一律不能取消!
※稼働品ですが、動作時間は計測していません
■キズ汚れ程度
風防:中
裏蓋:中
ベゼル:中
ベルト:
カレンダー:早送り不可
セイコー スポーツマン 6602-9982 の歴史
■ 登場の時期
発売時期:1964年頃(昭和39年前後)
製造:第二精工舎(亀戸工場)
1960年代前半、セイコーは「クラウン」「クロノス」「マーベル」といった高級機に続き、
より多くの一般ユーザー向けに 信頼性とコストパフォーマンスを両立した手巻き時計シリーズとして
「セイコー スポーツマン(SEIKO SPORTSMAN)」を展開しました。
このシリーズは、**セイコー マチック(自動巻)やキングセイコー(高精度手巻き)**の陰にありながら、
非常に堅実で整備性の高いムーブメントを搭載し、現在でもコレクターに人気のあるモデルです。
⚙️ 搭載ムーブメント:Cal.6602
項目 内容
ムーブメント名 Cal.6602A
駆動方式 手巻き式
石数 17石(19石仕様も存在)
秒針規制機能 なし(手巻きノンハック)
振動数 18,000振動/時
製造工場 第二精工舎(KAMEIDO)
このCal.6602系は、セイコーが開発した**Cal.410系(クロノス)**をベースにした簡素化版で、
「耐久性」「修理性」「精度安定性」のバランスが非常に良い手巻きムーブメントです。
後に、この機構を発展させたものが**セイコー 66系ムーブメント(66B、66Aなど)**であり、
「スポーツマン」シリーズだけでなく、「セイコー 5」「リーダー」などにも流用されました。
🧭 Ref.6602-9982 の特徴
項目 内容
型番 Ref.6602-9982
駆動方式 手巻き Cal.6602(17石)
ケース材質 ステンレススチール
ケース径 約35mm
風防 アクリル(ドーム型)
防水性能 “WATER PROOF”(当時表記) ※現代では非防水扱い
製造年代 約1964〜1966年頃
文字盤デザイン: シルバーサンバーストまたはホワイトダイヤル。
バーインデックスとドルフィン針を組み合わせたクラシックなフェイス。
裏蓋刻印: “SEIKO SPORTSMAN”、“WATER PROOF” の刻印。
リューズ: Sマーク入りの純正クラウン。
防水表示の変化: 1960年代後半になると「WATER PROOF」表記は「WATER RESISTANT」に変更されるため、
「WATER PROOF」刻印のある個体は初期のものにあたります。
🧩 スポーツマンシリーズの系譜
年代 モデル 備考
1960年 セイコー スポーツマン(Cal.4361) 初期モデル。クラウン系の系譜を継ぐ手巻き機。
1963年 スポーツマン 6602シリーズ登場 Cal.6602搭載。軽量化・耐久性向上。
1964年 Ref.6602-9982 発売 定番スタンダードモデル。
1966年以降 スポーツマン デラックス デザイン高級化。金メッキや防水強化ケース採用。
1968年頃 セイコー 5(自動巻)へ移行 手巻きスポーツマンは生産終了へ。
つまり、Ref.6602-9982は「セイコー スポーツマン手巻き時代の完成形」とも言える位置にあります。
🪞 デザイン的特徴
針とインデックスのバランスが絶妙で、ドレスウォッチ的な上品さを持ちながらも“スポーツ”の名にふさわしい視認性。
ケースはやや厚みがあり、手巻きながら存在感がある。
ラグ幅18mmで、現代の革ベルト・ナイロンベルトも容易に交換可能。
文字盤には「SEIKO」「SPORTSMAN」「WATER PROOF」の3行表記が特徴的。
🏭 当時の立ち位置
上位機種: クラウン、クロノス、キングセイコー
中位機種: スポーツマン(Ref.6602など)
下位機種: リーダー、ライナー、ジュニア
この構成の中で「スポーツマン」は、学生や若手社会人向けの「実用機」として人気を博しました。
価格も比較的手頃で、耐久性が高かったため、1960年代の日本国内で非常に多く出回りました。
📈 現在の評価・市場相場
状態 価格帯(概算)
稼働品・風防交換済 1万円前後
オリジナル美品・OH済 2〜3万円前後
完全整備・純正ベルト付 4〜5万円程度
現存数が多いため入手しやすいですが、オリジナル文字盤・針・リューズが残っている個体は年々減少傾向です。
手巻きの感触が滑らかで、ヴィンテージ入門としても非常に人気があります。
🏁 まとめ
項目 内容
モデル名 セイコー スポーツマン 6602-9982
発売年 約1964年
駆動 手巻き Cal.6602(17石)
工場 第二精工舎(亀戸)
特徴 シンプルで信頼性の高い普及機。スポーツマンシリーズの完成形。
意義 1960年代セイコーの“国産実用機”の象徴。後のセイコー5や自動巻ラインの基礎に。