※稼働品ですが、動作時間は計測していません
■キズ汚れ程度
風防：中
裏蓋：小
ベゼル：小
ベルト：新品社外品
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■ 1. マーベルとは？（1956年登場）

セイコー マーベル（Marvel）は 1956年に発売された国産腕時計の歴史を変えたモデル です。

それまで国産機械式時計は精度や耐久性でスイス勢に劣るとされていましたが、
マーベルはこれを大きく覆し、
「戦後セイコーの技術革新の象徴」 となりました。

■ 2. マーベルの技術的革新
当時として画期的だったポイント
● 完全新設計の Cal.140（15/17/19石）

国産初級機から中級機を超える高精度

輪列やテンプ、耐震装置の改良

安定した歩度と耐久性を両立

後の「クラウン」「クロノス」「グランドセイコー」へ続く基礎設計

マーベルは 後のセイコーのすべての機械式時計の原点 と呼ばれます。

■ 3. マーベルの評価

発売後、精度比較会（1960年・諏訪試験所）で
国産他社だけでなく スイス製をも上回る精度 を示したことで大きな話題となりました。

■ 4. J14000 とは？（1958〜1960年前後）

「J14000」は、マーベルシリーズの中でも
後期の代表的リファレンス です。

● 特徴

140キャリバー（主に17石）

35mm前後のケース（当時としてやや大型）

シンプルなバーハンド＆バーインデックス

ステンレスケースまたは金張りケース

裏蓋に “J” 付き型番（J14000）

1956年登場の初期マーベルから徐々に改良が進み、
J14000は デザイン・品質が成熟した完成期のモデル といえます。

■ 5. 国産高級機への道筋を作ったモデル

マーベルはセイコーの技術躍進を象徴しており、
この成功を受けて次のモデルが開発されました。

マーベル → クラウン（1959）

→ クロノス（1959）
→ グランドセイコー（1960）

この流れの中で マーベルは“国産高級腕時計の原点” として最重要位置にあります。

■ 6. J14000 の現在の評価

マーベル後期の完成されたデザイン

ヴィンテージとして希少性が上昇

当時の国産技術の象徴としてコレクション性が高い

機械の基本設計が堅牢でオーバーホールにも向いている

状態の良い個体は近年人気が高まり、
“マーベルの集大成モデル” として特に評価されています。

■ まとめ

セイコー マーベル J14000 は、

セイコーが世界レベルに躍進した1950年代の記念碑的モデル

マーベル成熟期の代表リファレンス

後のクラウン・GSへ続く基礎を築いた歴史的時計

という位置づけです。