[ 製品番号 ]　31-101003_a4
[ サイズ ]　21×29.7cm
[ 材質 ] 　フォトマット紙0.25mm厚
[ フレーム ]　なし／ポスターのみ
[ 発送方法 ]　クリックポスト

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◆東海道の宿場に漂う緊張感と三代目坂東彦三郎の鋭い眼差し◆
吉田から御油へと続く東海道の道筋で、稲村孫右衛門がふと足を止める場面です。三代目坂東彦三郎が見せる、何かを警戒するような厳しい表情と力強い目線は、道中の緊迫感を直接的に伝えます。
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【アーティスト】
歌川国貞 [ うたがわ くにさだ ] (1786-1865) ◆三代目歌川豊国
江戸後期を代表する浮世絵師で、歌川派の中でも圧倒的な制作量と人気を誇りました。初代豊国の門人として出発し、役者絵を中心に評価を高め、後には「豊国」を襲名します。国貞の作品は、当世風の華やかな色彩と、人物の感情やしぐさを誇張した表現に特徴があります。特に歌舞伎役者の似顔絵では、観る者が役柄や物語を即座に理解できる分かりやすさが支持されました。一方で、美人画や物語絵にも力を発揮し、庶民の生活感覚や流行を巧みに取り込んでいます。伝統を踏まえながらも時代の好みに柔軟に応えた姿勢こそが、国貞を江戸随一の人気絵師に押し上げた要因といえるでしょう。

【作品概要】
東海道 吉田御油間 いなむら 孫右エ門
東海道の吉田宿と御油宿の間、静かな並木道を背景に、一人の旅人が歩みを止める劇的な瞬間が描かれています。名優・三代目坂東彦三郎が演じる稲村孫右衛門を捉えた、役者絵と風景画が融合した錦絵です。画面の大部分を占める大きな蛇の目傘は、旅の情緒を感じさせると同時に、孫右衛門の鋭い表情を際立たせる舞台装置として機能しています。懐に手を入れ、巾着をしっかりと握りしめており、道中の不穏な気配や、これから起こる波乱に満ちた事件を予感させます。背後に広がる松並木の静寂と、孫右衛門の内に秘めた緊張感が絶妙なコントラストを生み出しており、単なる道中の風景を超えた、人間ドラマの深みを感じさせる構成です。江戸時代の旅の空気感と、名優が放つ圧倒的な存在感が、洗練された木版画の技法によって一枚の紙上に鮮烈に定着しています。
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江戸時代の日本文化を象徴する東海道の旅路は、多くの浮世絵の題材となりました。本作は三代目坂東彦三郎が演じる稲村孫右衛門を描いた錦絵であり、吉田と御油の宿場町の間にある街道を背景にしています。蛇の目傘を差し、巾着を手にした旅人の姿は、伝統芸能である歌舞伎の劇的なシーンを色彩豊かに表現した役者絵です。忍者のような隠密性とは異なるものの、木版画の精緻な技術による構図や意匠は、歴史的な英雄や伝説を感じさせる深みを持っています。当時の街道風景と役者の個性が融合したこの作品は、日本の芸術的な歴史を今に伝える貴重な資料です。

【材質】
フォトマット紙0.25mm厚使用
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。

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