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[ 製品番号 ] 31-101001_a3
[ サイズ ] 29.7×42cm
[ 材質 ] フォトマット紙0.25mm厚
[ フレーム ] なし/ポスターのみ
[ 発送方法 ] ゆうぱっく
[ 他の作品 ] 検索⇒ rossografico 歌川国貞
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◆天拝山に轟く無実の叫びと雷神へと昇華する魂の変貌◆
無実の罪で太宰府へ流された菅丞相が、天拝山の山頂で自身の潔白を天に問う場面は、物語の中で最も劇的な瞬間です。学問の神様として知られる彼が、あまりの口惜しさに雷神へと姿を変える伝説に基づき、人間を超越した存在へと変貌していく緊迫感が描かれています。梅の枝を噛み締め、じっと天を見据えるその眼差しには、悲哀と怒りが複雑に混ざり合っています。
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【アーティスト】
歌川国貞 [ うたがわ くにさだ ] (1786-1865) ◆三代目歌川豊国
江戸後期を代表する浮世絵師で、歌川派の中でも圧倒的な制作量と人気を誇りました。初代豊国の門人として出発し、役者絵を中心に評価を高め、後には「豊国」を襲名します。国貞の作品は、当世風の華やかな色彩と、人物の感情やしぐさを誇張した表現に特徴があります。特に歌舞伎役者の似顔絵では、観る者が役柄や物語を即座に理解できる分かりやすさが支持されました。一方で、美人画や物語絵にも力を発揮し、庶民の生活感覚や流行を巧みに取り込んでいます。伝統を踏まえながらも時代の好みに柔軟に応えた姿勢こそが、国貞を江戸随一の人気絵師に押し上げた要因といえるでしょう。
【作品概要】
市川團十郎 菅丞相 (1814)
天拝山の山頂で、怒りと悲しみの極致に達した菅丞相が雷神へと変じる衝撃的な瞬間が描かれています。この作品は、歌舞伎の不朽の名作『菅原伝授手習鑑』のクライマックス、菅丞相が自らの無実を訴え、天に向かって咆哮する天拝山の場を捉えたものです。七代目市川團十郎が演じる菅丞相は、梅の枝を口に咥え、怨念を込めて印を結んでいます。その凄まじい気迫は、乱れ飛ぶ黒髪と、顔全体に施された力強い赤い隈取によって視覚化されています。衣服には燃え盛る火炎の文様があしらわれ、彼の内に秘めた怒りが物理的な熱量を持って溢れ出しているかのようです。静謐な学問の徒であった彼が、無実の罪によって追い詰められ、超常的な力を手にするというドラマティックな転換点が、一画面の中に凝縮されています。観る者の魂を揺さぶるような、凄絶な美しさと執念が立ち上がる傑作です。
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江戸時代の日本文化を象徴する歌舞伎の演目『菅原伝授手習鑑』は、菅丞相の伝説をドラマティックに描いています。この錦絵は、七代目市川團十郎が天拝山の場で雷神へと変じる姿を捉えた役者絵であり、怨念を込めた赤い隈取や、火炎が舞う衣装の意匠が色彩豊かに表現されています。忍者のような印を結び、愛した梅の枝を咥える姿は、木版画独自の構図によって英雄の悲劇を際立たせています。飛梅の伝承や歴史的な背景を基にしたこの作品は、伝統芸能の様式美を今に伝える貴重な資料です。
【材質】
フォトマット紙0.25mm厚使用
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。
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