金運極振り・当選連鎖指輪

宝くじ・数字運に異常なまでの偏りを生み出してきた、実績重視の金運指輪です。

もともとは、とある地方都市で「当たる人だけが知っている指輪」として、密かに噂になっていた存在でした。
表に出ることを極端に嫌う元の所有者は、宝くじ売り場を転々としながらも、なぜか“選んだ場所・選んだ日・選んだ数字”が不自然なほど噛み合う人物。

初めての当選は小額。
しかし、そこから流れが変わりました。
購入するたびに末等では終わらず、一段階上へ。
次第に周囲が「また当たったのか」と口にするようになり、
最終的には高額当選を複数回経験するまでに至ったそうです。

本人が語っていたのは、こんな感覚でした。
数字を“考える”のではなく、
ある瞬間に、もう決まっているものを“思い出す”ような感覚になる。
迷いが消え、これ以外はあり得ないと確信できる数字だけが残る、と。

この指輪は、金運の中でも特に
「偶然を支配する流れ」に強く反応します。
宝くじ、抽選、懸賞、ランダム性の高い勝負事において、
なぜか避けていた選択肢が消え、
なぜか選んだものだけが結果につながる。

さらに特筆すべきは、当たった後の流れ。
多くの人が経験する“当選後の停滞”が起こらず、
当選金が次の運を呼び、
また次の機会が舞い込むという循環が続いた点です。

お金が一時的に来るのではなく、
「当たる側の人間」に人生そのものが切り替わっていく。
この指輪は、その転換点として機能してきました。

また、金銭トラブルや妬みを遠ざける作用も強く、
なぜか余計な誘いや危ない話が直前で消える。
無意識のうちに、失う未来を選ばなくなる。
結果として、増えた分だけが静かに残り続けます。

私がこの指輪を預かった際、
無意識に立ち寄った売り場で、
何も考えずに選んだ番号が、あとから見て妙に惜しい位置に並んでいたことがありました。
まだ本格的に動かしていない段階で、それです。

元の所有者は、こう言って手放しました。
「もう十分に役目は果たした。
次は、流れを受け取れる人のところへ行くだろう」

この指輪は、誰にでも反応するものではありません。
数字を追いかける人ではなく、
数字に呼ばれる側へ移行する準備が整った人だけが、
その違和感に気づきます。

一点物です。
同じ指輪、同じ流れは二度と巡りません。