[ 製品番号 ]　31-101006_a2
[ サイズ ]　42×59.4cm
[ 材質 ] 　フォトマット紙0.25mm厚
[ フレーム ]　なし／ポスターのみ
[ 発送方法 ]　ゆうぱっく

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◆花和尚魯智深の魂を宿した朝比奈藤兵衛の勇姿と彫物の美◆
憤怒の表情を浮かべる弁慶は、単なる武僧を超えた神聖な存在として描かれています。右手の利剣は悪を切り裂き、左手の数珠は衆生を救う慈悲を象徴しており、その姿はまさに不動明王そのものです。力強い肉体描写と赤い隈取の対比が、彼の内面から溢れ出す凄まじいエネルギーを視覚化し、観る者を圧倒する不思議な引力を生み出しています。
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【アーティスト】
歌川国貞 [ うたがわ くにさだ ] (1786-1865) ◆三代目歌川豊国
江戸後期を代表する浮世絵師で、歌川派の中でも圧倒的な制作量と人気を誇りました。初代豊国の門人として出発し、役者絵を中心に評価を高め、後には「豊国」を襲名します。国貞の作品は、当世風の華やかな色彩と、人物の感情やしぐさを誇張した表現に特徴があります。特に歌舞伎役者の似顔絵では、観る者が役柄や物語を即座に理解できる分かりやすさが支持されました。一方で、美人画や物語絵にも力を発揮し、庶民の生活感覚や流行を巧みに取り込んでいます。伝統を踏まえながらも時代の好みに柔軟に応えた姿勢こそが、国貞を江戸随一の人気絵師に押し上げた要因といえるでしょう。

【作品概要】
当世好男子伝 花和尚魯智深 朝比奈藤兵衛
夜の静寂を思わせる暗色の背景を背に、筋骨逞しい男の圧倒的な生命力が画面から溢れ出しています。名優・初代中村福助が演じる朝比奈藤兵衛を、『水滸伝』の豪傑である花和尚魯智深に見立てて描いた劇的な一枚です。最大の見どころは、藤兵衛の肩から腕にかけて施された豪華な桜の刺青です。魯智深が「花和尚」と呼ばれる所以となった全身の刺青が、江戸の役者の身体を借りて鮮烈に再現されています。片肌を脱ぎ、力強く前を見据えており、その鋭い眼差しと固く結ばれた口元からは、不義を許さない剛直な精神が伝わってきます。翻る衣装には波間に舞う鶴の意匠が大胆にあしらわれ、静かな背景とのコントラストが、主役の持つ勇壮な美しさを一層際立たせています。伝統的な物語の英雄像と、当時の役者が放つカリスマ性が見事に融合した、魂を揺さぶるような様式美に満ちた傑作です。
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江戸時代の日本文化を象徴する浮世絵の中でも、英雄の剛勇さを描いた錦絵は庶民を熱狂させました。本作は『水滸伝』の花和尚魯智深に見立てた朝比奈藤兵衛を、名優の中村福助が演じる姿を捉えた役者絵です。肩に施された桜の刺青や鶴の意匠が、木版画特有の色彩豊かな構図で表現されており、伝説の武勇伝を現代に蘇らせています。忍者のような隠密的な魅力とは異なる、片肌を脱いだ勇壮な立ち姿の様式美は、伝統芸能としての歌舞伎の歴史を感じさせます。シリーズ『当盛好男子傳』の一枚として、当時の粋を凝縮した芸術的な価値を持つ作品です。

【材質】
フォトマット紙0.25mm厚使用
官製はがき(0.2mm)よりもやや厚いコシのある紙質。
画用紙に近い印象となり、光沢がないので版画のような仕上がりになります。
日本画によく合います。

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